『trans-mission』 稽古場日誌

13 モノリスと対峙。

今日はモノリス(白い板)と向き合う。前回の「踏みはずし」でも使用したものだが、また新たな気持ちで向き合ってみようと思う。その関係はモノリスと身体の二者間だけに留まらず、モノリスを介した身体と空間(床や壁)との関係だったり、身体を介したモノリスと空間との関係だったり。何かと関わることで広がる可能性もあれば、逆に制限されることもある。そしてまた制限されることで新たな方向性を見い出すこともある。

何かと関わりを持つ時、その関わり方にその人が映し出されるような気がしているのだが、他人のその様を見ながら、その関わり方を読み解く、その読み取り方(とらえ方)で自分が見えてくることもあるだろう、とも思う。観客は‘私’を見て何を思うだろうか。そして恐らくそれが‘あなた’なのでしょう、、、きっと。

危うく作業は際限なく続いてしまいそうになる。これらをすっきりと、同時にじっくりと見せられたらと思う。が、もう少し構成が必要。ということで、引き続き次回の稽古でもモノリスと踊ります。



8.16 ノシロナオコ


816日、劇場での初稽古。前回「踏みはずし」の際と同様に無償での劇場開放。これは本当に有難い。感謝。

17
00前に現地到着。嵯峨さん、成瀬さん、宮下さんの稽古が続いていた。劇場に入った瞬間に見たお三方による空間は個々に強い異彩を放ちながらも不思議な融和が感じられ圧倒。公演日が待ち遠しい。本当に楽しみ。

さて一人残され、まずは舞台を歩き回る。通常は空間に合わせた(触発された)創作を楽しむことが多いのだが、今回に限っては、ここ1〜2年の創作を総括すべく作品の内容を決めていた。3方向からの囲み舞台ということで、今回の作品上演には向いていないのかも知れない。3方向へのアプローチは如何に。。。空間における方向性が重要な作品であるからこそ、それを曖昧にしてはいけない!私は決断した。前から観るか、横から観るか。そう、今回の作品においては、前は前であって、横は横である。前から観た場合は作者の意図した作品があるだろう。横から観た場合は作者の意図を超越した断面を見ることになるだろう。どちらも興味深いはずだ。重要なのは、前から観た人が前であることを認識し、横から観た人が横であることを認識出来ること。それが今回の劇場におけるテーマになった。

と、ようやくウォーミング・アップへ。床を感じながらたっぷりと汗をかく。

貴重な劇場での稽古では、まずは空間の使い方と、床とオブジェ・身体との感触の検証をしておきたかった。空間の区画に使用する白ビニールテープを床に貼ってみる。舞台図面とメジャーを用いながら区画を決定。次に白い板を床に滑らせてみる。床はリノニウムを想定していた為、今回は木の床ということで入念にその感触を確認。余った時間で身体と床との感触を確認。倒れてみたり転がってみたり。。。2000稽古終了。

今後は実際の劇場空間をイメージしながら稽古をすることが出来る。それが何より大きい。充実した気持ちで板を小脇に抱え、王子駅に向かうバス停に迷いながらも無事帰宅。





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